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キャッシュフロー計算書の極意資金繰りのしくみを知ろう

6. キャッシュの増減とは?

キャッシュの増減は「当期キャッシュフロー」と呼ばれ、営業キャッシュフロー、投資キャッシュフロー、財務キャッシュフローを合計した値です。当期中のキャッシュの増減を示しています。

当期中のキャッシュの増減は当期キャッシュフローで示されます。当期キャッシュフローは営業キャッシュフローと投資キャッシュフローを足したフリーキャッシュフローの値に、財務キャッシュフローを加えることで算出できます。

A社とB社のキャッシュフロー計算書を比較してみてください。キャッシュフローが優秀なのはどちらの会社でしょうか?

まず当期キャッシュフローに注目してください。A社、B社とも400万のキャッシュが増加しています。同じ金額のキャッシュが増加していて、A 社、B社の経営状態は一見して同じく良好に思えます。しかし、ここで当期キャッシュフローの数字に惑わされてはいけません。

次にフリーキャッシュフローを比較してみましょう。A社の営業キャッシュフローは800万、投資キャッシュフローは-300万だから、フリーキャッシュフローは500万です。一方B社においては営業キャッシュフローが500万、投資キャッシュフローが-600万なので、フリーキャッシュフローは-100万となります。

2社の当期キャッシュフローは同じ400万ですが、A社ではフリーキャッシュフローのうち400万が当期キャッシュフローとして残り、B社では設備投資で不足した資金を借入金で補っていることがわかります。もちろん、フリーキャッシュフローがプラスのA社のほうが優秀な会社であることは言うまでもありません。

キャッシュはどの程度増加したかより、なぜ増加したかが大切です。たとえキャッシュが増加してもそれが借入金によるものなら経営は安定しているとは言えず、さらなるキャッシュフローの悪化が予想されます。

キャッシュがフリーキャッシュフローにより増加していれば、その会社の経営は好調で、さらに発展する可能性も高いのです。会社の経営状態はキャッシュの増減よりもフリーキャッシュフローの大きさで判断しましょう。

キャッシュフロー計算書の極意

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