決算書.comホーム » 簡単にわかる決算書入門 » 貸借対照表の極意 » 1. 自己資本は返済不要の資本
1. 自己資本は返済不要の資本
貸借対照表の右側は負債と純資産で構成されていて、負債は「他人資本」、純資産は「自己資本」と呼ばれます。自己資本とは返済する必要がない、安定した会社の資金源泉です。
自己資本とは返済の必要がない資金の調達源泉。これを増加させることは、安定した会社経営には欠かせません。
では、自己資本とは貸借対照表のどの部分にあたるのでしょうか。
貸借対照表の右側は、負債と純資産で構成されますが、この負債が他人資本、純資産が自己資本と呼ばれます。そして自己資本と他人資本を足したもの(負債と純資産との合計)が総資本であり、会社経営の「元手」となる資金源を意味します。
さらに、資本を投下することで会社のさまざまな資産が生じますから、貸借対照表の資産(左側)の合計値と負債・純資産(右側)の合計値は一致します。
自己資本を増加させるためには、資本を構成している資本金、資本剰余金、利益剰余金を増やさなくてはなりません。資本金には会社の設立や増資によって株主が払い込んだ出資金が含まれますから、資本金は増資により増大します。
利益剰余金は過去の税引後純利益の蓄積であり、会社の経営安定性を左右する重要な要素となります。任意積立金は、別途積立金などの条件で会社が任意に利益を社内に留保するものです。この中には利益準備金があります。
利益の内部留保である利益剰余金は、利益のたくさん上がるよい会社であれば自然に増加し、会社の成長とともに自己資本が増大します。
つまり自己資本は株式増資と利益の内部留保で増加しますが、特に内部留保は資本金と違って調達コストのかからない最も安定した自己資本であり、増加させることが大切です。
1/9